頚椎症は、加齢による椎間板や椎体の変形にともない、脊柱管を走行している脊髄や神経根が圧迫され症状を来たす状態です。
神経根が圧迫されると、肩から腕にかけての痛みやしびれが出現します。脊髄が圧迫されると、手足のしびれに加え、箸が持ちづらい、階段昇降や排尿がしづらいなどの症状が加わります。
生活に支障をきたす場合には、手術による減圧が必要となります。
状態にあわせて、前方到達法と後方到達法が使い分けられます。
また、片側に限局した神経根症に対しては、7mmほどの骨削除で神経を減圧する低侵襲な前方椎間孔拡大術も取り入れ、病態に応じて実施しています。
第4~6頚椎間で脊髄圧迫を伴う狭窄に対し、後方の椎弓に溝を作成し観音開きに開放します。スペーサーを挿入し椎弓を拡大再形成しています。
椎体に7mmの骨削除を加えて神経根が通過する椎間孔を拡大します。椎体間の可動性を維持し、最小限の侵襲で神経の減圧が可能です。