病気について

脳卒中について

代表的な症例

もやもや病

もやもや病は太い脳血管(内頚動脈)の終末部が徐々に細くなり(ついにはつまってしまう場合もあります)、この付近にもやもやとした異常血管が見られる原因不明の病気です。
東アジア、特に日本人に多く、また小さなお子様(5-10歳前後)や若年成人(30-40歳)に多くみられます。
脳の血流不足で脳梗塞をおこしたり、異常血管が破れ脳出血をおこしたりし、半身麻痺や言語障害などの後遺症を生じる可能性があります。
治療は、頭皮の血管(浅側頭動脈)を脳の血管(中大脳動脈)につなぐ直接血行再建と、筋肉や硬膜を脳の表面に接着させ新生血管の発達をうながす間接血行再建を同時に行う複合血行再建術を行います。
血流が不足している部位の血流が増加するように、術前検査をもとに手術プランを立てています。
また、この病気では手術のみならず、手術前後の管理も大事となります。

当科では安全できめ細かな治療を心がけています。

手術前後の血管撮影所見

 
手術前後の血管撮影所見

内頚動脈が細くなり、異常血管(もやもや血管)が発達しています。

術前
手術前後の血管撮影所見 術前
術後
手術前後の血管撮影所見 術後

外頚動脈(皮膚の血管)撮影。
術前に皮膚を栄養していた血管は、術後には脳を栄養するようになっています。

術中所見

術中所見

皮膚の血管(浅側頭動脈)を脳の血管(中大脳動脈)につないでいます。

術中蛍光撮影

術中蛍光撮影

皮膚の血管(浅側頭動脈)が脳の血管(中大脳動脈)につないである。

術中蛍光撮影

蛍光色素(白色)が皮膚の血管から脳の血管に流れており、脳を栄養しているのが分かる。

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